誓約書の意味は読んで字のごとく「約束の履行を固く誓う」ということですが、普段あまり書く事がないため、誓約書の書き方に精通している人は少ないのではないでしょうか
誓約書は、口約束ではあいまいになってしまうことを文書の形で残し、その約束内容が確実に実行されることを期待するものですから、日常生活の様々な事柄に対して作成されます。
例えば
離婚誓約書、金銭返済誓約書、守秘義務誓約書など、挙げればきりがないほどです。
この中でも、多くの人になじみが深いのは、会社へ入社する時の誓約書ではないでしょうか。
規模の大小を問わず、何らかの誓約書を取る企業は多いようです。
誓約書の基本構成は、縦書きの場合、
@タイトル
A宛先
B日付
C本人住所
D本人署名と押印
E誓約内容につなげる慣用的表現
F誓約の具体的な内容
G保証人が必要な場合は、保証人の署名と押印
となります。
会社宛となる場合は、会社の正式名称と最高責任者の正式な役職名、フルネームの氏名を書きますので、注意が必要です。
また、敬称は「殿」とするのが一般的です。
誓約内容につなげるための慣用的表現とは、「このたび、○○の件につき、左記諸項目の内容を遵守し、履行することを誓約致します」などのような言い回しのことです。
誓約本文については、できるだけ具体的に記述し、解釈がいく通りにでもできそうな、あいまいな表現は避け、的確な言葉を使います。
横書きの場合は
@タイトル
A日付(右寄せ)
B宛先(左寄せ)
の順になりますが、以降の内容は縦書きの場合と同じです。
誓約内容については「記」で書き出して改行し、本文の終わりで改行して、「以上」で結びます。
入社誓約書の場合は、就業規則、諸規則の遵守や、会社の業務内容に関する守秘義務を盛り込むことが一般的です。
ただし、「労働組合に入らないこと」など、法令に違反するような内容は盛り込むことができません。
新卒の場合、内定者の入社を確実なものにするために、入社誓約書をとる企業もありますが、法的拘束力はなく、よほどの信義を欠く場合以外、内定辞退者に対して損害賠償を求めることができないというのが通説です。